この記事は新型コロナウイルスに関する情報を含んでいます。厚生労働省や首相官邸など公的機関のウェブサイトにて、最新の情報を併せてご確認ください。コロナワクチンに関する首相官邸ウェブサイトはこちら。
新型コロナウイルスのワクチン接種について
現在、全世界的な問題となっている新型コロナウイルスですが、感染防止のために各国でワクチン接種が進められています。
日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が進められており、国内では約80%の方が、2回目のワクチン接種を終えています。
※2021年12月20日現在
しかし、ワクチン接種の効果や、副反応などについて誤った情報もあり、ワクチンの接種を迷っている方も多いです。
そこでこの記事では、
- 新型コロナウイルスワクチンの効果
- ワクチンの接種回数・接種間隔
- ワクチン接種を受けられない人・注意すべき人
- ワクチン接種をするの際の注意点
- 抗体検査について
以上の内容について解説していきます。
新型コロナウイルスのワクチン接種について知ることで、接種の際の参考にしていただけますと幸いです。
抗体検査についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
新型コロナウイルスワクチンの効果について
新型コロナウイルスワクチン接種には、新型コロナウイルスの発症予防効果、また感染自体の予防や、症状の重症化を防ぐことができるといった効果が期待されています。
日本で接種が認められているワクチンは、ファイザー社、武田/モデルナ社、アストラゼネカ社のワクチンです。
海外での臨床実験によると、ファイザー社では約95%、武田/モデルナ社では約94%、アストラゼネカ社では約70%の割合で、新型コロナウイルスの発症予防効果が報告されています。
感染そのものを防止する効果については、ファイザー社のワクチンでは、2回目接種直後で88%、その後5ヶ月前後で47%まで低下するという報告があります。
武田/モデルナ社のワクチンでは、2回目の接種後、約1〜4ヶ月後では98%、4ヶ月ほど経過すると80%程度に低下するとされます。
ワクチンを接種しても、時間の経過とともに効果が薄れますが、入院や重症化の予防効果は持続していることが多く、ワクチン接種のメリットは大きいと言えます。
時間が経つと、ワクチンの効果が減少することから、現在では3回目の接種が推奨されつつあります。
しかし、新型コロナウイルスワクチンの効果の持続期間にはまだまだ不確実な部分が多く、ワクチン接種を受けられた方々を対象に検証が進められています。
ワクチンの接種回数・接種間隔について
ここからは、新型コロナウイルスワクチンの接種回数や接種間隔について、厚生労働省のデータをもとに解説していきます。
ワクチンの接種回数
当初、ワクチンの接種回数は2回とされていましたが、持続効果の減少などから3回目の追加接種が行われることが決定しました。
3回目の接種は令和3年12月1日より、医療従事者を対象に開始されました。
ワクチンの接種間隔
ワクチンの接種期間は、ワクチンの種類によって次のように決まっています。
・ファイザー社
1回目接種から2回目接種までの標準期間は3週間。
・武田/モデルナ社
1回目接種から2回目接種までの標準期間は4週間。
・アストラゼネカ社
1回目接種から2回目接種までの標準期間は4週間〜12週間。
また、3回目の追加接種は、どのワクチンにおいても、2回目の接種後から8ヶ月以上経過した方が対象です。
接種対象者とは
新型コロナウイルスワクチンの1回目・2回目の接種対象者は、国籍に関係なく日本に住民登録がある12歳以上の方とされていました。
ファイザー社、武田/モデルナ社のワクチンは12歳から接種可能で、アストラゼネカ社のワクチンは原則40歳以上の方が対象です。
3回目の追加接種は、2回目接種後8ヶ月以上経過している、18歳以上である、日本国内また海外で初回接種(1回目・2回目のワクチン接種)を完了している等、いくつかの条件を満たす方が対象となっています。
特に重症リスクが高い方やその関係者、また医療従事者に対しては、より3回目の接種が推奨されます。
予防接種を受けられない人・注意するべき人
新型コロナウイルスのワクチン接種を受けられない方、または注意が必要な方もいらっしゃいます。
受けることができない人
厚生労働省によると、ワクチン接種を受けることができない方は以下のような方々です。
- 37.5度以上の明らかな発熱がある方。(平熱によっては37.5度より低くても接種できないことがある)
- 重い急性疾患を患っている方
- ワクチンの成分に対して、アナフィラキシーや呼吸困難、頻脈、血圧低下などアナフィラキシーを疑わせる症状が発症したことがある方
- 各種ワクチンの対象年齢に該当しない方
- その他、医師が予防接種を受けられないと判断した方
また、アストラゼネカ社のワクチンは、ワクチン接種後に血小板減少症を伴う静脈、または動脈の血栓症を起こしたことのある方、毛細血管漏出症候群の既往歴のある方もワクチン接種ができないと規定されています。
注意が必要な人
厚生労働省によると、ワクチン接種に注意が必要な方は、以下のような方です。
- 過去に免疫不全の診断を受けたことがある方、近親者に先天性免疫不全の方がいる方。
- 心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害といった基礎疾患がある方
- 過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などアレルギー症状が見られた方
- 過去にけいれんを起こしたことがある方
- ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方
また、接種後の出血にも注意が必要な方がおり、特に、抗凝固療法を受けている方、血小板減少症または凝固障害のある方は、気をつける必要があります。
ワクチン接種はメリットも大きいですが、人によっては命に関わる事態になることもあるので、心配な方は医師と相談しましょう。
ワクチン接種する際の注意点
ワクチンを接種する際の注意点について、解説します。
ワクチン接種前日
ワクチン接種当日は、万全の体調であることが好ましいです。
そのため、前日は睡眠をよく取り、身体を休ませておくことが大切です。
接種後の副反応のために解熱剤や鎮痛剤、スポーツドリンクや口当たりの良い食べ物などを準備しておくと、副反応が出ても安心です。
当日に備えて、持ち物や会場、時間なども確認しておきましょう。
ワクチン接種当日
接種後は必ず、指定された一定時間を待合室で過ごし、経過観察を行う必要があります。
無事に帰宅できても、ワクチン接種当日は、無理をせず激しい運動などは控え、ゆっくりと過ごしましょう。
接種当日でも入浴や車の運転は可能ですが、発熱や頭痛、倦怠感などの副反応が出ている場合は、控えた方が無難です。
ワクチン接種翌日
ワクチン接種の翌日は、発熱や倦怠感といったワクチンの副反応が出やすいです。
副反応で発熱しても、他者を感染させることはないですが、症状が治るまでは、安静に過ごしましょう。
また、接種したからといって、感染確率がゼロになる訳ではありません。
マスクや手洗いといった感染対策を、引き続き続ける必要があります。
ワクチン接種の副反応や、薬の服用があるなど気になることがある方は、些細なことでも医師に相談しておくと安心です。
―COVID19抗体検査の提供は終了しました(2022年7月1日更新)―
抗体検査を受けてみよう
新型コロナウイルスワクチン接種後の抗体検査によって、コロナウイルスのスパイクタンパク質に対する中和抗体の測定が可能です。
スパイクタンパク質とは、ウイルスの最も外側にあるトゲ状の構造で、ウイルスはスパイクタンパク質をヒトの細胞に吸着させることで体内に侵入し増殖します。
ワクチン抗体は、このスパイクタンパク質に結合して、ウイルスがヒトの細胞内に侵入するのを阻害することで、感染や重症化を防ぎます。
ワクチンによって得られた中和抗体は、時間とともに減少していくことがわかっているため、ワクチン接種後は定期的に抗体検査を受け、抗体価(抗体の量)を確認することで感染予防に役立てることができます。
また、ワクチン接種の際に強い副反応やアレルギー反応が出てしまったため、どうしても2回目や3回目の接種ができないという方も、抗体検査でご自身の抗体価を確認しておくと安心です。
他にも、ステロイドや免疫抑制剤を服用している方、飲酒頻度の高い方などは抗体価が上がりにくいとされているため、ご自身がどのくらいの抗体を獲得・維持できているのかを定期的に確認すると良いでしょう。
アイジェノミクスの抗体検査キットは、自宅で指先から少量の血液を採取するだけで簡単・安全に現在の抗体の量を数値で確認することができます。オンラインで購入できますので気になった方はぜひ試してみてください。
https://www.igenomix.jp/covid-19-elisav/
まとめ:新型コロナウイルスの予防接種について
ここまで、新型コロナウイルスの予防接種について、ワクチンの効果やワクチン接種で注意すべき点などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- 新型コロナウイルスワクチンの効果には、症状の発症予防や感染予防、重症化予防などの効果が期待できる
- ワクチンの接種回数は3回接種が推奨されている
- ワクチン接種を受けられない人・注意すべき人は、重い急性疾患があるといった厚生労働省が定めている基準を事前にきちんと確認しておくことが大切
- ワクチン接種をする際の注意点は、接種前日、接種当日、接種翌日と経過によって異なるが、副反応が出ているうちは無理をしないことが大切。
- ワクチン接種後は抗体検査によってご自身の抗体の量を調べることができる。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
参考URL
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0088.html
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0025.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_booster.html