こんにちは!アイジェノミクス・ジャパン マーケティング部の佐藤です。
実は最近、子宮内フローラの状態を調べるEMMA&ALICE検査について、ちょっと気にかかるご質問を拝見しました。
アイジェノミクスからの説明が足りていないな、誤解されてしまったな・・と感じたので記事にしてみたいと思います。
子宮内フローラが無い?
さて、記事のタイトルにもなっている「ULTRALOW」という言葉。これはEMMA&ALICE検査の結果レポートに記載されることのある、EMMA検査結果の一つです。
ULTRALOWは、「子宮内が無菌に近い状態です」という結果を表しています。
これは検査が上手くいかなかったということでは無いのですが、ごく稀に「子宮内の細菌が微量すぎてEMMA検査では菌を検出することができなかったんだ・・」、とご不安に感じしていらっしゃる患者さんに出会うことがあります。
解析技術や検査精度については、医療従事者を対象として勉強会などでも出来る限り丁寧に情報提供させていただいているつもりではありますが、伝えることの難しさを痛感し、大変申し訳ない気持ちです。
EMMA&ALICE検査では、子宮内の細菌が検出できなかった時には「適切な検査結果を得ることができませんでした」として、ULTRALOWとは別の結果をお戻ししております。
ULTRALOWという結果は判定不可とは違い、細菌の検出は確認できたが、そのうえで量が極端に少ないことが分かった、ということを示しています。検査精度や感度が低いわけではないのでご安心ください。
ちなみにアイジェノミクスでは、細菌の量を、①多い(Normal, Abnormal)、②少ない(Mild)、③極端に少ない(Ultralow)の3段階に分けています。
ULTRALOWが必要な理由は、抗生物質の使いすぎを防ぐため
患者さんの子宮内細菌の量が極端に少ない状態(ULTRALOW)であることが分かった場合、細菌の割合は出さずにラクトバチルス膣剤による加療を推奨しています。
これは、不必要な抗生剤投与により体調を崩したり、抗生物質が効きにくい体になってしまうのを防ぐことが目的です。
ULTRALOWの患者さんの子宮内には、良い菌もいないけれど、悪い菌もいません。無理にラクトバチルスの割合を出して、不要な抗生剤治療を行うよりも、すみやかにラクトバチルス膣剤加療へ移行していただく方が、体にも優しいのですね。
子宮内が無菌の時でも適切な治療を行えるのが、アイジェノミクスのEMMA&ALICE検査です。
また、EMMA&ALICE検査で悪玉菌が検出された場合には、菌の種類や量に合わせて、どのタイプの抗生物質を用いて治療するのが適切かをご提案しています。
これも、お一人おひとりの検査結果を丁寧に確認しているバイオインフォマティクスチームがいるから出来ること。これも、EMMA&ALICE検査だけの強みです。
アイジェノミクスの研究開発部には、子宮内フローラの研究の第一人者(Moreno氏)が在籍し、今現在も最前線で研究に従事しています。
子宮内フローラの豊富さとラクトバチルス9割は意味が違う
ラクトバチルス属の善玉乳酸菌が豊富に存在している子宮内膜は着床率が高いと言われていますが、子宮内フローラが豊富であるかどうかは、細菌の割合を調べるだけでは知ることができません。子宮内細菌の量を示したグラフと、菌の割合を示したグラフを見比べてみましょう。
左側のグラフは各菌を“量”で表したもの、右側のグラフは各菌を“割合”で表したものです。
ご覧の通り、“割合”で見ると全く同一の結果に見えるケースでも、“量”で示すと大きな違いが見つかる場合もあることが分かります。
このように、それぞれ異なる子宮内環境に合わせて適切な治療法を選択できるのが、他社さんの検査にはないEMMA&ALICE検査だけの強みです。
アイジェノミクスのERA検査とEMMA&ALICE検査で子宮内の状態を整えた女性の妊娠率は、70.6%まで向上したという研究があります(日本産科婦人科学会の調査によると、2020年に行われた胚移植1回あたりの妊娠率は33.9%でした)。
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