15 5月 2018

【BABY COLORS】着床の窓を特定するERA(エラ)検査とは?最適な胚移植の日を明らかにする最新検査

今回は比較的新しい不妊治療における検査方法であるERA(エラ)検査についてです。子宮内膜には着床可能な時期(着床の窓)があります。その時期は個人差があるため、窓が閉じている時期に胚移植をしても着床しないことがあります。その着床の窓が開いている時期を特定するERA検査についてご紹介します。

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今回は比較的新しい不妊治療における検査方法であるERA(エラ)検査についてです。子宮内膜には着床可能な時期(着床の窓)があります。その時期は個人差があるため、窓が閉じている時期に胚移植をしても着床しないことがあります。その着床の窓が開いている時期を特定するERA検査についてご紹介します。

ERA検査の公式ページはこちら

ERA(エラ)検査と着床の窓について

ここ最近、多くの病院が取り入れ始めた検査方法があります。それがERA検査です。ERA検査とは「着床の窓」が開いている時期を特定する検査です。「着床の窓」とはなんでしょうか。

着床の窓(インプランテーションウィンドウ)とは

先日、MitoCkeckという新たな検査についてご紹介した際に、受精卵には着床能(ちゃくしょうのう)があるとお伝えしました。着床能とは受精卵が正常に子宮内に着床できる能力のことを指しますが、子宮内膜側にもこの着床能というものがあります

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受精卵が着床する子宮内膜側いも着床できる条件があるとされており、特定に時期以外には受精卵を受容できない(着床できない)と言われています。そして、受精卵が着床可能な時期を「インプランテーションウィンドウ(Implantation Window)」と読んでいます。日本語では「着床の窓」と呼ぶことがあります。

一般的にこの着床の窓が開いている時期については、従来の知見からLHサージ後から7日前後かプロゲステロン分泌開始から5日前後と言われています。体外受精の移植スケジュールも大体このタイミングを狙って行われることになります。ただ着床の窓が開いている時期は個人差があります。

体外受精において、何回もグレードの良い受精卵を移植しても着床に至らない場合、原因は様々考えられるのですがその一つにこの着床の窓がずれている可能性があります。これまでは試行錯誤で何回か試しつつ、着床の窓の時期にあわせて移植を試みるという形を取っていたのですが、近年この着床の窓を時期を特定出来る検査が開発されました。

それがERA(エラ)検査です。

ERA(エラ)検査とは?

ERA検査とはスペインのigenomix(アイジェノミクス)社が行っている「着床の窓」が開いている時期を特定する検査方法です。ERAは「Endometrial Receptivity Analysis」の略で、日本語では「子宮内膜着床能検査」といいます。

原因不明の反復性着床障害(グレードの良い受精卵を複数回移植しても着床に至らない場合)の原因の多くが、胚盤胞移植をした際の「着床の窓」が開いていないという報告が2014年にスペインの施設から発表がありました。実際の数値としては、反復性着床障害の方がERA検査を受けた結果、約25%の方が着床の窓がずれていたという報告があります。

ERAの検査結果は、受容期(Receptive)非受容期(Non-Receptive)という評価が行われます。検査結果がReceptiveであれば、ERA検査を行ったタイミングが着床の窓が開いていることになり、その時期に着床するよう移植を行います。もしNon-Receptiveという結果になれば、着床の窓がずれていることを示すので、適切な時期はいつかを再度ERA検査をすることで見極めていきます。

ERA検査の方法・費用について

ERA検査の方法ですが、実際の胚移植と同様に自然周期もしくはホルモン補充周期によって子宮内膜を整えていきます。そして、胚移植の予定日に子宮内膜組織を採取します。なお、この周期に胚移植を行うことはできません

子宮内膜の採取方法ですが、ピペールと呼ばれる器具を挿入して子宮内膜を採取します。採取時の痛みですが、月経痛のような痛みが一瞬あるだけとなり、基本的には無麻酔で行われます。ただし病院によって、また検査者の子宮の形状等によっては、事前に鎮痛剤を投与や局所麻酔を行う場合もあるそうです。

検査自体は、海外で行われるため検査結果がわかるまでに2-3週間かかります

検査方法は子宮内膜組織から抽出したRNAをNGS(次世代シーケンサー)を用いて236個の発現遺伝子を解析することで着床の窓を特定します。次世代シーケンサーを使った検査は着床前遺伝子スクリーニング(PDS)検査と同様です。

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ERA検査の費用ですが、保険適用外となり病院によって多少異なります。また病院によっては、その病院で体外受精を行っている場合でないと検査をしてもらえない病院の有りますので、事前に確認することをおすすめします。

<検査費用> ※ERA検査1回あたり
・その病院に通っており体外受精を行っている場合
120,000円〜170,000円程度
・上記以外の方
250,000円前後
※2回目以降は1,2万円減額となることがあります。

ERA検査が実施できる病院について

ERA検査が実施可能な病院については、アイジェノミクス社のホームページから確認することが可能です。

執筆時点(2018年5月6日時点)では、東日本エリアで36病院、西日本エリアで40病院にて検査実施が可能です。

ERA検査実施施設マップ

原因不明の着床不全解明への糸口

不妊治療をする方にとって、「原因不明」と言われてしまうことは非常に辛いです。原因が分かれば対処方法も分かりますし、場合によっては諦めもつくのです。

たくさん検査をして辛い思いもたくさんして、結果「原因不明」ということが不妊治療にはよく有ります。特に胚移植後の着床にいたるステップは「神の領域」とも揶揄される部分で、実際に何が起こっているのかを詳しく調べることは難しいのですが、このERA検査はそれを解明する一つの手段になりえます。

この記事を読まれている方の中には、反復性着床不全でERA検査を受けようかどうか迷っている方もいるかもしれません。どこまで検査・治療するかは他人が関与できる部分ではありませんが(すべきではないと思ってますが)、こういう選択肢もあるという情報を今後も提供していきたいと思っています。

著者:アンディ

関西在住のWebメディアライター。猫アレルギー持ちの大の猫好き。
自身の不妊治療経験において、日本における妊活・不妊治療に関する認知度の低さ、情報量の少なさや曖昧さを感じたことから妊活・不妊治療に関するオウンドメディア(BABY COLORS)を立ち上げることを決意。これから妊活・不妊治療を行う方々と今まさに不妊という困難に立ち向かっている方々にとって「みちしるべ」となる有意義な情報を提供していきたい。

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